あなたじゃなきゃダメ…というのは、人間関係においては、いったいどれほどのものなんだろう。
ロボット、という「量産」の極致をモチーフに、「あなたじゃなきゃダメ…」を描いたのは秀逸。さらにドッグっていうのも、飼い主への愛着を強く持つ動物(犬)ということで、「唯一の愛」なのか「量産のコモディティ」なのかという対比になっていておもしろい。
本当は、自分の寂しさを埋めてくれるのならば誰だってよかったのかもしれない。でも、ともに過ごす時間の中で、2人だけの思い出ができて、ほかの誰かでは代えられないパートナーとなった。それが人間の愛着のプロセスであり、人間の親密な関係の根源的なところなんだろうな。
だけど、それを喪失してしまうとき、それでも生きていかないといけない。
ドッグは見ていてイライラするほど、どんくさくて、そこがまた、どこか視聴者である我々に自分のことかのように親しみを生むのだけど(少なくとも私はあのどんくささに同族嫌悪を抱いた…)、パートナーの喪失のなかで、ドッグなりに諦めずに、自分が楽しく退屈しないで生きる方法を模索しようとしている姿は、切ないけど、生きる力があると思う。またそれと同時に、やっぱり自分の寂しさを埋めたいだけなんだよコイツはっていう、冷ややかな気持ちでも観てしまうけど、そんな矛盾も含めて、人間の愛着なんだろうな、と思った。
ドッグを冷ややかに観てしまうと同時に、もし自分がドッグだったら、あのようにしたたかに、生きることに前向きになれるだろうか。
結果、ドッグもロボットも、これからもお互いへの気持ちに苦しみながら、目の前の幸せも感じながら、生きていくってことで、まあ救いのあるお話ではある。
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